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更新日時:2013年4月19日 21時00分

凛として時雨インタビュー/完全なる不完全、未完成の完成―5thアルバム『i'mperfect』リリース【2】

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5thアルバム『i'mperfect』

─バリエーション豊かというより、ストーム! というか(笑)、感情も含めて体験的なアルバムだなと。
TK ● うん…幅の狭いドリルみたいな。“そこだけです、僕たちは“みたいな(笑)。
─(笑)。「Metamorphose」はめくるめく展開で、しかもプリミティブなビートも出てきたりしますが、それはデモの段階から?
TK ● それはけっこう衝動的に作った曲だったりして。なんとなくイントロのアルペジオを決めて、そこから自分のギターの方向性が見えたらどんどん2人に沿ってきてもらって。全セクション一番かっこいい形にするみたいな、それを繋ぎ合わせていって、意外と2日ぐらいでできた曲なんです。あまり後を振り返らないというか、すごく自然にできた曲っていう印象が強いですね。
中野 ● これは久しぶりにデモじゃない段階から作ってる感じが新鮮で。プレイしててもテンポ的にもフレーズ的にも、自分の得意とするプレイが詰め込まれているので楽しいですね。サビも速いテンポでのシャッフルっていうのは時雨ではなかったんで、リズム的にも刺激的なドラムが叩けたのかなと思います。
─ラストの「Missing ling」はスローテンポなことに加えて、歌詞がずいぶん具体的になったなというか、時雨を好きで聴いている人にとって優しいなと思ったんですよ。
TK ● この曲は一ヵ所も違う言葉に差し替わらなかったというか。いつもはちょっと曖昧な余白があったりするなかで、サウンドと言葉が一番刺さる感じを求めたりもするんですけど、この曲に関してはイントロや歌詞も含めて、なんか…こう自分がこのバンドを始めた時のこととか…僕がこのバンドを始める直前にイギリスに旅に行ってたっていうのはバンドを始める大きなポイントだったりしてるんですけど、そういう感覚をこの曲に全部詰め込みたいと思って。それもあって結果的に長くなったところもあるんですが、言葉が楽器を導いたし、楽器が言葉を導いたっていうのがこの曲は強くて。無心で書いたんですけど、イメージするものがあるあ時雨においての作品作りというところでいつも…未完成っていうのが自分の中ではある。完璧なように見えてるのかな? っていうところにイヤなわけじゃなくて違和感があるまり、一部分だけで書けない、そういうのはありましたね。

─ 345さんはこの曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?
345 ● TKの弾き語りのデモ、アタマの部分だけ聴かせてもらって、それがすごく刺さってくるというか、グッときたので曲を大事に曲に入り込んで弾きましたね、“どんな曲になるか分からない”と思う部分もあるんですけど。
─分からない面白さがあった?
345 ● それは今までも全部(笑)。
中野 ● ははは。
345 ● 最後までどこに歌が入るのかわからない曲もあったので、それも時雨の面白みみたいな感じではあると思うんですけど。
─確かに毎回ほとんどそうなんですよね。アルバムタイトルはダブルミーニングを持っていると思うのですが、敢えて説明するとしたらどういう意図で?
TK ● 時雨においての作品作りっていうところで、完成した時に、いつも…未完成っていうのが自分の中ではあって。僕が通してすぐに聴けないっていうのもそれが原因だったりするんですけど、それが人の手に渡った時に、こう…あたかも完成してるように見えるというか。まぁそれは僕が決めることではないんですけど…完璧なように見えてるのかな? っていうところにすごく違和感があるというか。イヤなわけじゃなくて…まだまだ未完成に見えてるんですけど、それを人に評価されたりすることにすごく違和感があって、そこに対するズレというか、あって当然なんですけど、それをすごく…前から感じてはいたんですけど。敢えて言えば、そういう。
─今回は「偽物の完成形」とか「憧れの眼差しなんかに騙されたくないよ」とかかなりはっきり歌詞にも書いてますよね。でもそれは嫌悪じゃなくて単に違和感である、と。
TK ● はい。イヤっていうわけでもなく、だったら敢えて“I'm Perfect”って言ってみようかなって。